28 2017
サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会 ローマ イタリア 以前ご紹介したサンタ・コンスタンツァ廟 の隣、というか同じ敷地内にサンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会があります。 サンタニェーゼというとナボナ広場にあるサンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会の方がメジャーかな?この2箇所とも同じ聖女にまつわる場所なのです。今回訪ねる場所はかつて聖アニェーゼが住んでいた場所、そしてナボナ広場は彼女が殉教した場所だそうです。なんでもローマの有力者の息子から求婚され、キリスト教徒(異教徒)であることを理由に断ったために処刑されたとか。 教会へは長い階段を降りていくので、地下に潜っていくようななんだかちょっと不思議な感覚です。 この階段の壁に掛けられた石板は教会の地下にあるカタコンベから出てきたものです。 教会は342年にコスタンティヌス大帝の娘コスタンツァがアニェーゼを奉る教会を建ててから7世紀に建て替えられ、その後も何度か改築、改修があったようです。身廊部分の装飾、新しそう。 でもモザイクはアプスの円蓋部分に7世紀当時のまま、無事に残ってました。 聖アニェーゼの足元には火と剣があります。これは最初彼女は火炙りになるところだったのですが火がつかず、その後剣で喉を切られたという話から。なるほど火はついてますが彼女の周りでチロチロと燃えているだけです。 そして聖アニェーゼのお顔の平面的なこと! 7世紀になると聖人などは人間離れした雰囲気を表すためにあえてこんな風に描いたようです。あとの2人と比べるとお顔違いますよね? その上には神の手 左側で教会を持っているこのお方は7世紀にこの教会を献堂した教皇ホノリウス1世。 シンマクス教皇 このお方どういう方なのかさっぱりわかりませんでした。 日本語のwikiにあったのはたったこれだけでした。 シンマクス(Symmachus, ? - 514年7月19日)は、第51代ローマ教皇(在位:498年 - 514年)。カトリック教会で聖人とされる。 じっとこちらを見つめる目ヂカラの強さが印象的でした。
14 2017
フリウリモザイク学校 スピリンベルゴ イタリア トリエステのあるフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州にはもう一つ忘れてはいけない場所がありました! スピリンベルゴです。学校のロビーにあるスピリンベルゴを描いたモザイク 川に囲まれたまちなのです 観光地ですが、モザイチスト or モザイチスタを目指す方なら勉学&修行の地として有名かも? イタリアにして唯一のモザイクオンリーの専門学校であるフリウリモザイク学校(Scuola Mosaicisti del Furiuli)があるところです。イタリアの他の町にもモザイクを学べる場所はありますが、たいてい芸術学校の中の1つの科目として取り扱われているということだそうです。 (当時そんな風に話を聞きました。真偽のほどは?ですが) 今は使われていない旧校舎には素朴で愛らしい看板が残ってました。なぜかモザイクじゃなく金属製です。 この学校は町の観光案内マップにも載っていて、見学・観光ができるようです。 外装も内装もモザイクがふんだんに用いられてますし、また学校の廊下や一部の部屋には博物館よろしくレプリカ作品やオリジナルの作品などが豊富に展示されているのです。階段の手すりにもモザイクの装飾 ブレーメンの音楽隊はトイレの壁にありました。 カフェのテーブルも1つ1つ違ったモザイクが施されてました。 廊下にはモザイク作品がずらり 各地のモザイクが一堂に集まると圧巻です! エスニックな置物やタペストリーもモザイクで ラファエロの聖母子、まるでそのままです 専門の学校が一つあると町全体に色というか個性が生まれます。 スピリンベルゴの町はモザイク産業を中心に発展しているように見えました。モザイク作家の工房や材料のズマルトの工房もいくつかあり、見学の機会にも恵まれました。 あとホームセンターというか荒物屋というか、その中間のようなお店に行くとモザイク作りに必要な工具や道具がちゃんと揃っていて便利だなと思った記憶があります。ここにいればモザイク作りに集中できる環境が作れそうでした。 私たち目線から見るとモザイクの町ですが、旧市街は中世の装飾がふんだんに残っていて本当に可愛らしいまちです。 住宅街もなかなか侮れないところもあり、、、 (結局モザイク探しを楽しんでいる) 観光としてもぜひ立ち寄って欲しいなと思います。※本記事の記述は5年ほど前の体験に基づく内容です。状況が変わっている可能性があるので、学校へ訪れる際には事前確認をお勧めします。
おまけ モザイク学校でこんなパネルを見つけました。 和歌山県白浜にあるホテル川久の入口ロビーの床のモザイク ここの学校の職人さんたちが手がけたそうです。 夏休みにお近くに寄る機会があれば、お茶でも飲みに立ち寄ってみてはいかがですか?