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Viaggio mosaico

〜モザイクをめぐる旅〜

エジプトでだってモザイク つづき

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Villa of the Birdsのモザイク アレクサンドリア エジプト

アレキサンドリアには前回ご紹介したところの他にも貴重なモザイクがまだまだあります。

有名どころではこちら「新アレクサンドリア図書館」。
プトレマイオス朝時代に存在した世界最古で最大と言われていたアレクサンドリア図書館の跡地に2001年に新たに作られたものです。

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かつての施設も図書館というよりはムセイオンという学術研究所も併設していて、学術を学び研究する一大複合施設であったようです。新たな施設も図書館の他にも様々な施設が併設しており、その中には考古学博物館もあります。
この博物館の中に工事中に敷地から発見されたモザイクが2点展示されています。

1つが犬と銅のアスコス(古代ギリシアの容器)のモザイク。
紀元前2世紀のヘレニズム期のもので非常に粒の細かいモザイク(例のウジ虫モザイク)です。
大きさは3.15m四方、プトレマイオス王朝の王の庭にあったと言われています。
あまりにもクォリティが高すぎて写真と見まごう犬の姿です。
犬の目が素晴らしく、リアルに視線を感じるほどでした。

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出典 Wikimedia Commons

もう一つは2人のグラディエーターの戦闘シーンのモザイクです。
こちらも紀元前2世紀ヘレニズム期のものです。
1人は白人、1人は黒人の裸の2人が逆V字の形で取っ組み合っている図です。
大きさは3.75m x 2.75m
戦闘シーンとありますが色合いが柔らかで静的です。訓練シーンのようにも見えます。

残念ながらこちらは完全に撮影が禁止でした。
撮影代を払うこともできず、ミュージアムショップにハガキか何か無いかと探したのですがそれも無く、、、
ということで掲載写真はウィキメディアからの貰い物です。

ちょっと小さいですが公式サイトでは2点とも見ることができるのでリンクを貼っておきます。
犬のモザイク
2人のグラディエーターのモザイク



さて、場所は変わってこちらはローマ円形劇場跡です。
アレキサンドリアの中では一番まとまって見られるローマ遺跡ではないでしょうか?
こちらの一角にVilla of the Bird(鳥の館)と呼ばれる2世紀ごろの邸宅跡があります。
鳥のモチーフのモザイクが出てきたということでこの名がついています。

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邸宅内は鳥のモザイクの他にも全面的にモザイクが施されていました。

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通路を挟んだ鳥のモザイクの反対側にも
青や緑が鮮やかです。

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鳥のモザイク一部のアップ
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奥の方にあったこちらのモザイク、顔が欠けているため何気に展示されているのですが、よくよく見ると相当粒も細かくて、もしかしたらウジ虫モザイクかな?と思うのですが。
お顔があったらもっと注目を浴びてもいい作品ではないかと思います。

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古代の世界七不思議の一つに「アレキサンドリアの大灯台」というのがあるのですが、その場所に現在あるのがカイト・ベイ要塞です。
その要塞のある港の一角にタイルと大理石のミックスで作られた現在のモザイクがあります。
インスタ映えするということで今時の若者たちが盛んに写真を撮っていました。
この時代にこんなに愛されているモザイクっていうのもいいですね。

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