マリア様
サンタマリア・イン・トラステヴェレ教会 ローマ
前回ラヴェンナシリーズを始めると宣言しましたが、8月15日は聖母被昇天祭なので、急遽テーマを変更してお届けします。
聖母被昇天祭とはキリストの母マリア様が天に召されたお祝いをする日だそうです。天に召される事をマリア様の場合には
「被昇天」という言葉を使います。マリア様自身はキリストとは違い、神の子ではないので自分では昇天できないからだとか。
そのシーンを扱った絵画で真っ先に思いついたのはティツィアーノの「聖母被昇天」、ヴェネチアで見ました。
この絵でも多くのの天使達に引き上げてもらっていいます。
さてせっかくローマにいるのでどこかで聖母被昇天にまつわる作品を見てみたい!と思い、調べて見つけたのが、サンタマリア・イン・トラステヴェレ教会にあるドメニキーノ作の「聖母被昇天」。
サンタマリア・イン・トラステヴェレといえばモザイクが綺麗で有名な教会ではないですか!
行った事あったはずなのにそんな作品あったかなぁと思いながらお出かけです。
教会の前に着きました!

ファサードのモザイク「玉座の聖母子」マリア様がキリストにお乳をあげています。こういう図は珍しいのだそうです。

教会の中

後陣のモザイクには「戴冠の聖母」とキリスト
キリストは母の肩を抱いていて、マリア様はピースをしてるような親しみやすいポーズです。

さて、目的の作品は?と言いますとこの円蓋のそばの天井にありました。

これです。モザイクではありません。

モザイクでの聖母被昇天はといえばこちらです。多分これはピエトロ・カヴァッリーニの「聖母マリアの生涯」の中のひとつだと思います。
キリストと天使がマリア様の出迎えています。キリストが抱いてる子供は赤子の姿となったマリアの魂でこれから天へと導かれていくのです。この構図はシチリア編で見たものによく似ていました。

ティツィアーノの絵画に比べてこちらの方が運びやすそう。。。
不謹慎ながらそんな風に考えてしまいました。