かかやく星空のもとで
ガッラ・プラキディア廟 ラヴェンナ
サン・ヴィターレ聖堂に引き続きガッラ・プラキディア廟です。
この2つのコンボはモザイクファンにはなかなか辛いところです。なぜってじっくり見たいし写真も色々と撮りたいし、時間も足りない、カメラの電池も足りない、カメラのメモリーも足りない、のないないづくしですから。
ある意味贅沢な悩みでもありますが、はるばる日本からやってきて後悔はしたくありません。準備はきっちり抜かりなく。
かく言う私、電池切れを起こしてしまい、プチパニックを起こしかけました。が、幸いなことに同じ型の電池を使ってる人がいたのでそれを急遽借りてなんとか乗り切りました。
サン・ヴィターレ聖堂の出口を出ると庭の隅っこにちょこんと見えるガッラ・プラキディア廟、まるで聖堂の付属施設のようです。でも、これは時代の流れでたまたまこんな風になってるだけで、ガッラ・プラキディア廟の方が時代的には古いのです。
中はうってかわって深いブルーを基調とした落ち着いた雰囲気です。あちらの聖堂がきらめく昼間の世界ならこちらは星空輝く夜の世界。遠くベツレヘムの夜空を思い起こさせる神秘的な空間です。
小空間ゆえに感じたのが曲面の多さでした。アーチにヴォールトにドーム、その上にびっしりとモザイクがうまっているのです。建物の構造的な美しさを壊すことなく、ここまで美しく際立たせられるなんて!
おそらくはイタリア本土の中で曲面にここまでモザイクを張り込んだのは、これが初めてくらいではないでしょうか?コンスタンティノープルから技術者を呼んだでしょうが、相当試行錯誤があったはずです。有名無名問わずこの空間の装飾全てから緻密さと芸術的な美しさを感じ取ることができる贅沢な空間です。
「善き羊飼いとして表わされたキリスト」
「よき羊飼い」ってDomus dei Tappetiにもありましたよね。この時期人気のモチーフだったのでしょうか?
ヒスパニアの殉教者聖ウィンケンティウス
水盤から水を飲む白い鳩
アカンサスの葉に包まれ泉の水を飲む二頭の牡鹿 聖書の詩編にあるシーンだそうです
ここは光源も少なくて相当暗い場所でした。最近の日本のコンデジは相当優秀なので滅多に困らないとは思いますが、スマホだと難しいかも。念のため書き加えておきます。