エーゲ海とモザイクと(ちょっと番外編)
聖母マリアの家 エフェス トルコ
今回の記事にはなんとモザイクが出てきません。
なのですが、教会のきらきらモザイクでよく用いられるテーマ「聖母被昇天」に纏わる場所に行ってきたので、ご紹介しようと思います。
そこはエフェスの南にある「聖母マリアの家」
マリア様、トルコまでいらっしゃっていたのですね。
初期キリスト教の歴史によれば、イエス様が十字架上で弟子のヨハネにマリア様を託したのだそうです。イエスの死後ヨハネは危険なエルサレムを抜け出して、ここトルコのエフェスまでやってきました。マリア様はここで101歳まで長生きをされたのだそうです。
終の住処はエフェスの郊外の緑豊かな場所にありました。都会を離れ、人目を避けてひっそりと暮らしていたようです。
今は世界各地からひっきりなしに観光客や巡礼者が訪れていて、賑やかです。知らなかったのですがマリア様はイスラム教徒にとっても聖人で、彼らにとってもここは聖地なのだそうです。
マリアの家はすごくこじんまりとしていて、今は礼拝堂になっています。中には熱心にお祈りをする信者もいたりして、密やかな感じがしました。
実はこの時カメラ?メモリーカード?の不具合で写真の一部が飛んでました。なので肝心の家の写真は手元になくて、、、この写真は仕方なくこちらのサイトから拝借いたしました。
家から階段を降りたところにマリア様も使っていたという水源があり、今では万病に効く聖水として知られています。
一応わたしもトライ。聖水?それとも生水?吉と出るか凶と出るか、葛藤の上で恐る恐る一口。こんな飲み方じゃ効力も知れたものです。まあ、体調を崩さずに旅ができたということはそれなりに効果はあったのかも。
そしてそのお隣には神社のおみくじのように紙がびっしりと結びつけられている場所がありました。
その紙のほとんどがティッシュペーパー。うんうん、こっちのは丈夫だから書きやすいし結びやすいものね。
って言ってもね、日本人的感覚では御利益を授かる気がしなくて、やっぱりこちらの方式でやってきました。
ちなみにエフェス近辺は興味深い聖なるスポットが他にもあります。マリア様とともに亡命してきた聖ヨハネの亡くなった場所に建てられた聖ヨハネ教会。またマヤ暦による2012年12月21日に世界は終末を迎えるが、影響を受けないという予言をうけたシリンジェ村。モザイク、ほとんど関係ないですけど。聖ヨハネ教会(跡地)はビザンチン皇帝ユスティニアヌスと皇后テオドラによるもので、建築様式もイスタンブールのハギアソフィア大聖堂に似ていたので、もしかしたらあったのかもしれませんが、現存するものはごくわずかの床モザイクだけでした。
さてマリア様もおそらく目にしたと思われるエフェスはどんなところだったのでしょう? 2016年はエフェスからお届けしたいと思います。