南イタリアの教会にはヘタウマモザイクがいっぱい 4
オートラント大聖堂の床モザイク オートラント イタリア
イタリアの端っこにやってきました。端っこと言ってもつま先ではなくかかとの方、ここにオートラントという名の町があります。
端っこなら当然!海ですよねー
私はモザイク目的でちらっと立ち寄っただけですが、リゾート地のようです。
お天気がいいととても綺麗な海の色が見られるんですって!
オートラント港のど真ん中が今回の出発点です。
ちょっと振り返ると城壁とアルフォンシナ門がみえます。ここをくぐって旧市街に入ります。
まず目につくのは土産物街ですが、これを横目にみながら右へそれていくとオートラント大聖堂(サンタマリア・アンヌンティアータ大聖堂)に到着です。
シンプルなロマネスクの建物ですが、バラ窓はゴシック的だし入り口の彫刻はバロック様式だしとファサードは後世に何度か手を加えてきた様子。
中に入ると床全面がモザイクでびっしりと覆われています。
アクィレイアに似ていなくもない感じですが、椅子もそのまま置いてあり今も現役でちゃんと使われている感じです。
とはいえ観光客にむやみやたらに踏まれたくないようで、そこはきっちり柵がしてありました。
この床モザイクは1163〜1165年の間にパンタレオーネと呼ばれる修道士によって作られました。
・・・というような内容がここに記されているようです。PANTALEONISの文字、見つけました♪
モザイクにどっぷりと入る前にちらっと上を見上げ、なんだか綺麗な天井だなぁと。
入ってまず目についたのが象の親子のモザイク。
母象の首の付け根から背中にかけて地の色が変わっています。このモスグリーンのゾーンは廊下のように教会の中心をまっすぐ貫いています。あまりに大きすぎて私はついに気づかなかったのですが、隣り合った2頭の象の背中から大木の幹が伸びていて、周りにいる人間やユニークな形の動物たちへと枝を伸ばしています。「生命の木」というものだそうです。
この大きな「生命の木」はゾーンごとに描かれているテーマがあるようです。
入ってすぐのエリアは狩りのシーンですが、キリスト教にどう関係があるのでしょう?
動物たちの姿、堪能してくださいな
実はこの狩りのシーンの向こう側、木の右側部分にアレキサンダー大王がいるらしいです。
どうも動物たちに目移りしているうちに撮りそびれてしまったようで、嗚呼、、、
そして赤い布で覆われているところには「バベルの塔」のシーンがあるようです。
その先は、、、
「ノアの箱舟」にまつわるシーンです。椅子が置いてあるので絵柄が分かりづらいですね。
向こう側の左端にいるのがノアで神の啓示を受けているところ。
手前にいる人は大工さんのようですが、ちょうどバベルの塔のシーンとの境に当たるので、作っているのが塔なのか箱舟なのか分かりづらいです。この辺り大工さんだらけなのです。同じ作り手としてパンタレオーネが特にこの職業の人びとに親近感を感じていた、ってこともあるかもしれません。
その奥のゾーンには1年の各月を表した12個の円が並ぶゾーンがあります。椅子のないところはこんな感じです。
といっても完全な円で撮れているものは1つもないのですが、、、
同じく上の写真で12個の円の向こう、生命の木の先端の周りはエデンの園のシーンがあるのですが遠くてちょっと見づらいです。
手前の方にありよく見えたのは、カインとアベルの悲惨なシーンでした。
「生命の木」からさらに奥、祭壇にあたる箇所は人「人間の悪徳と美徳」を表した16個の円があります。
ふぅ、ここでこんな彫刻を見つけ一休み。
今回の記事は長くなりそうなのでブログもここで一休みにします。
続きはまた次回に