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Viaggio mosaico

〜モザイクをめぐる旅〜

リキア遺跡とモザイクと1

クサントスの遺跡のモザイクを求めて

今回もトップにモザイクの写真がありません。ということでいつもご覧になっている方はお察しの結末なのですが、、、

リキヤ文明ってご存知ですか?

アナトリアに海の民が進出し、ヒッタイトが滅亡した頃、その一派が逃げ込んだと言われる地がリキヤ地方だ。トルコの南海岸、フェティエからアンタルヤにかけた一帯を指し、紀元前5世紀以降の遺跡がある。
紀元前545年、ペルシア軍に占領されたリキヤは、後にアレキサンダー大王に解放され、ギリシア・ローマ色が濃くなった。聖パウロがエフェスからの帰りに立ち寄ったこともある。
歴史の波にもまれながらもリキヤは独特の文化を持ち続け、今も岩窟墓室や石棺などに優れた技術が認められる。その多くは木造家屋をかたどり、三角屋根や柱の形状レリーフに独特の手法を用いたもの。出土品は大英博物館やイスタンブールの考古学博物館で公開されている。(地球の歩き方より抜き書き)


ということだそうです。
リキヤ文明自体はモザイクとは関係ないようなのですが、時代の流れでモザイクが残っている遺跡があるようなので巡ってみました。

まず行ったのはこちら、クサントスの遺跡です。
世界遺産に登録されているのですが、過剰に整備もされておらず素朴な味わい。

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まず目を引くのがローマ時代の劇場跡です。

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劇場のそばに特徴的なデザインの石塔らしきものがありますが、実はお墓で上にあるのが石棺です。
家型の石棺はリキヤの典型的なデザインです。
その隣にあるのはハーピー・モニュメント呼ばれるもの。お家型の石棺が多い中、4面がレリーフで覆われた方形の石棺は珍しいということで名前が付いている模様。ちなみにこのレリーフ、こちらの遺跡にあるのはレプリカで本体はなんと大英博物館(!)にあります。

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近辺をウロウロしていると足元にはモザイク床の断片がちらほらと。
浴場?邸宅?お墓がそばにあるのに?
時代とともにお墓が町の中に取り込まれちゃったのでしょうか?ちょっと不思議ーな感じです。

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アゴラを挟んで向こう側にある石塔、近づいてみると表面は文字がびっしりと彫り込まれてました。リキヤ文字のようです。"The Inscribed Pillar"と呼ばれ、紀元前425〜400頃に建てられた戦争(戦勝?)記念碑でした。

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奥に進んでいくと、広々とした古代の道

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、、、と雨のおかげで水浸しです。
実はこの道の向こうに目的のものがあるのです。
脇のブッシュをかき分けかき分け進み(←これ、結構大変でした)

はい、ようやくここまできました。
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そして右側の方にビザンチン時代の教会跡があるのですが、、、、 あれ?

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期待のモザイクはビザンチン教会の床モザイクだったのですが、全てカバーと砂利の下になってました。
こんなに広いエリアなのに、全部、ぜぇんぶ、カバーの下とは、、、しくしく
今までなんどもモザイクのカバーでがっかりしたことはありましたが、この時ほどカバーをはがしたい衝動に駆られたことはありませんでした。だってここまできて収穫ゼロ!

諦めきれずにあたりをウロウロしてようやく撮れたモザイクの写真はこれだけ

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本当ならこういうのが見られるそうです。

2013-05-22 Xanthos 006


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